大好きなおばあちゃんへ

ぼくはおばあちゃんにとてもかわいがってもらった。
初めて会ったのは3年前。
コーヒーとコーラが好きって聞いてびっくりしたのが最近のことのように思える。
妻の実家に行くといつもコーヒーを飲んでいて、ぼくも横で一緒にコーヒーを飲んだ。
おばあちゃんはずっと船橋で育ったから、昔の船橋のことたくさん教えてくれた。


ぼくがウナギが好きだ、という話になったとき、今度ごちそうしてくれるって約束してくれた。
おじいちゃんの法事のあとにみんなで食事する場所に、おばあちゃんが
ウナギ料理を出してくれる料理屋さんを選んだことがあったんだけど、
それはぼくにウナギをごちそうしてくれたんだよね。
ぼくに口には出しては言わなかったけど、そんなところがおばあちゃんらしい。


今日はおばあちゃんに会える最後の日。
お葬式も終わって、お棺に花やおばあちゃんの想い出の物をみんなが入れてた。
おばあちゃんは旅行が好きだったから、お遍路さんみたくいろんなお寺を回った
時に着ていた白い洋服とお寺で書いてもらったお札を入れた。
それと、ぼくたちの結婚式に着ていた洋服も入れた。
ぼくはおばあちゃんが天国でもコーヒーを飲めるようにコーヒーを入れたよ。
コーヒー大好きだったもんね。


想い出の物を入れ終わって最後のときがきた。
みんなおばあちゃんを想って泣いていた。
ぼくもたった3年間だったけど、おばあちゃんと過ごしたこと、
もうおばあちゃんに会えないさみしさで、涙が溢れた。
人が亡くなって、初めて泣いた。
ぼくは今まで泣いたことなかったんだ。
本当に悲しかった。


おばあちゃん。
おばあちゃんがいてくれたから、妻と出逢い、そしておばあちゃんと出逢うことができたよ。
いつかぼくがおばあちゃんのそばに行ったら
そのときはまたコーヒー一緒に飲みながら話そうよ。
今まで本当にありがとう。