セミとの戦い

会社から帰るときに、妻に今から帰ることをメールしたら
「玄関の外にセミがいるから気をつけて!」
というおそろしいメールがやってきた。


1時間半後、団地の一階までたどり着いた。
うちは5階だ。道のりは険しい。
まだ姿は見えない。
気を消すことができるのか…。


階段を一歩一歩昇っていく。
その姿は成人男性にしては相当に心細い。
完全におびえきっている。


2階までたどりついた。
少し空気が薄くなってきたのか、息が切れている。


また、一歩づつ踏み出していく。
2階の踊り場が過ぎ3階にさしかかる。
姿は見えない。


猫背もほどほどにしてほしいほど丸まった姿勢の成人男性。
おびえながら、2段昇ったとき

バチバチバチバチ

きやがった!

ぐあああああああ!

叫ぶおれ。
そして、スカウンターをつけたサイヤゼミはおれにこう言った。

戦闘力たったの5か。ゴミめ!

サイヤゼミには見抜かれている。

こっちだって修行してきたんだ。

くらえ!魔貫光殺砲!!!!!!!!




バチバチバチバチ


バチバチバチバチ



サイヤゼミは不死身なのか…?

当たらなければ意味がない!



そして、サイヤゼミはこう言った。
「2日後に、更に戦闘力の高い兄弟がやってくるぞ。そうなればお前はおしまいだ。」


2日後ピンチ!


スペイン語はわからないが、セミ語がわかるようになった…。