ゆっくりと。
東武野田線の駅まで歩くのに、いつもの倍以上の時間がかかります。
妊婦さんはそれだけ歩くのが大変です。
うっかり歩くスピードをあげてしまうと
一緒になって歩く妻も速く歩いてしまい
お腹が痛くなってしまいます。
ゆっくり歩くようになって数ヶ月。
だんだん、このゆっくりした感じがいいなと思うようになりました。
いつもだったら目に入らないような景色が見えて
自分たちを追い越していく人の速さを感じ
時間の流れが少しだけゆっくりに感じることができます。
きっと子供が教えてくれているんだろうと思います。
今は忘れてしまったものを。
産まれたら、もっと歩くのが遅くなるかもしれません。
ぼくらが見つけられないようなものを、
道の途中で見つけて、寄り道をして。
そのとき、また子供が教えてくれるんだろうな。
はやく子供に逢いたい。
どんな顔で、どんな声で泣くんだろう。
どんなに小さい体なんだろう。
はやく逢いたいけど、
陣痛がくるのが、ちょっとだけ怖いから
もうちょっとだけお腹の中を楽しんでてよ、っていう気持ちもあって
落ち着かない日々を過ごしています。